「いや、安心してはいられまい。一つ穴のむじなどもが安受け合いを、真にうけて帰らりょうか。
源三郎はもうお身たちに化かされてはおらぬぞ。兄がかようなたわけの有りたけを尽くすも、お身たちのような不仕埒な朋輩があればこそ。よい朋輩を持って兄も仕合せ者、手前もきっとお礼を申すぞ」
喧嘩腰の挨拶を、半九郎は笑いながら受け流した。
「はは、そのように怒るなよ。お身はまだ年が若いので、一途に人ばかり悪い者のように言うが、兄は兄、おれはおれだ。兄が遊ぶと、おれが遊ぶとは、同じ遊びでも心の入れ方が違うかも知れぬ。いや、それはそれとして、兄も今夜が京の遊び納めであろうから、それを無理に連れて帰ろうとするのは余りにむごい、気の毒だ。おれも今引っ返して荷作りをして来たが、兄の指図を受けずともお身と家来どもの手でどうにかなろう。まあ、今晩ひと晩だけは兄を助けてやれ」
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