2012年10月20日土曜日

少年たちは、博士のいうとおりにした

 少年たちは、博士のいうとおりにした。しかしその博士が、ますます狼狽の色を見せてさわぎたてるので、だんだん心細くなってきた。ことにだれが見ても古ぼけて旧式の制御台を、博士がたよりにしているのが、少年たちを一そう心細くさせた。  旧式の制御台のところへ博士を連れてくると、博士は目が見えないことを忘れたように、機械を手さぐりして、電源につないだり、スイッチを入れたり調整をしたりした。 「計器を見てくれたまえ。一番上に並んでいる計器の右から三番めの四角い箱型の計器を見てくれたまえ。その針は、どこを指しているか」 「百五十あたりを指していますよ」 「百五十か。すると百五十ワットだ。これだけ出力があるなら、十分に機械人間を制御できる。さあ、見ておれ。おい君、今わしが仕事をはじめる。君たちは、機械人間のところへ行って、あいつがどうなるか、見ていてくれ。あいつが、しずかに立ちどまって、死んだように動かなくなるはずだ。そうなったら、すぐわしに報告してくれ。よいか」  そういって博士は、制御台のパネルについている一つのスイッチを入れ、それから舵輪のような形のハンドルを握って、ぐるぐると廻しはじめた。 高濃度ビタミンC点滴療法 - ソララクリニック仙台 プラセンタ療法専門サイト 何でも役立つ便利なブログ