2012年6月7日木曜日

その準備に就いても

その準備に就いても取々奇な事があるが、それはまあ、お預り申すとして、帳場へ据ゑて算盤を置く、乃至帳面でもつけようといふ、娘はこれを(お帳場/\)と言つて居るが、要するに卓子だ。それを買ひ込む邊りから、追々珍談は始まるのだが……  先づ其のお帳場なるものが、直き近所には、四圓五十錢だと、新しいのを賣つて居る。けれども、創業の際ではあるし、成るたけ金を使はないで、吉原に居た時なんぞと異つて、總てに經濟にしてやらなくちや可かんと云ふので、それから其の女房に、娘がついて、其處等をその、ブラ/\と、見て歩いたものである。  茲に件の娘たるや、今もお話した通り、吉原に居る事を恥とし、待合を出す事を厭だと云つた心懸なんだから、まあ傍から勸めても、結綿なんぞに結はうよりは、惡くすると廂髮にでもしようといふ――被リンクを増やしてアクセスアップ - 中立・公正なアドバイスはない - 博客大巴 クレジットカードの論点